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第8代団長 長谷政晴
秋である。夏から秋へ、動から静へ季節のサイクルが動く時、その中間にあるこの季節は、滅びゆくもののように美しい。青空、虫の音、十五夜の月、朝もやのなかにひびき始めた百舌の声は何ともいえず、すがすがしい。天高く馬肥ゆる秋、スポーツの秋でもある。この空の色、この気候、下宿の汚い四畳半を抜け出して、武夫原、立田山で汗を流すスポーツをする。爽快な姿が矢張り、若者には似つかわしい。 スポーツといえば、私がいつもみとれるのは、各種各様のユニフォーム姿である。野球、テニス、サッカー等々。実に何のムダもなく、決まっているもんだとつくづく思う。精悍で、自由で、意気込みが体全体から伝わってくるようだ。 応援団の練習着とて然り、現役のユニフォーム姿は実にきまる。難点を言えば、少々臭気を放つ点と、多くの者は、股の部分が吹きさらしになって破れている点である。が、これは本人の心がけ次第でどうでもなるもの。とにかく各様のユニフォームというもの、若者の覇気を表して余すところがない。そういう姿が武夫原で、立田山で、あるいは体育館で、汗を飛び散らせ、息をはずませる。飛ぶ、走る、叫ぶ。あえいで苦しそうな顔のもの、へばっている者、つくづく運動をする人間というものは美的である。美の最たるものの一つと私は確信する。生々しい生命に躍動、汗の喜び。 スポーツのあとは、酒がよい。秋の夜長に話はつきるまい。我らは一升瓶提げて立田山に行こう。熊本城を見下ろして語らう酒は、かの英雄豪傑どもの酒に劣るまい。興のらば、うたうべし、応援団の一節を……。 また、真昼間の微酔は、すこぶる気持ちがよい。まるで、王侯貴族になったようだ。ヒマな学生時代に堪能しておこう。 振り返ってみると、応援団は、私に多くのことを教えてくれた。本当に一生懸命だった応援団。わきめもふらず、やっているうちに現役時代は過ぎた。つまづき、よろける私が3年間続けられたのは、諸先輩方の温かいご指導と多くの後輩達の支えであった。全ての人達に、心からありがとうと言いたい。ありがとう、応援団、これからの一層の活躍を期待する。いま、入学以来、4回目の秋が過ぎる。やさしく、淋しそうな微笑をみせて、秋が、私の学生時代が往く。二度と、再び、戻ってこない。私の学生時代……。
by kumadaiohendanob
| 2006-10-19 20:10
| 8代目
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